第十四番 長岳山 今宮坊 (臨済宗) 08.10.20


「第十四番今宮坊」の境内は狭い。
「第五番語歌堂」といい勝負だ。
西国や坂東の札所に比べていかに庶民的か、一目瞭然である。
垣根が低いから入りやすい。
いや、もともと垣根がないのである。
今の今宮坊からは、往時、今宮神社からここまでがひとつの境内であったことを想像することは難しい。
ただ、往時を偲ぶよすがとなるものがある。

それは両方の境内に聳える欅の大木。
樹齢千年ともいわれる古木は、まるで兄弟のようで、かつては広い境内の東西でその勢力を競っていたと思われる。
広い境内にあるのが自然な巨木であるが故に、今宮坊の欅も、昔はひとつの広大な敷地にあったのだろうと想像させるのである。

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