第五番小川山 語歌堂 (臨済宗) 08.10.30
まるで玩具のような、お堂である。
小さい。
囲いがないからどこからでも入れる。
とにかく開放的なのである、「5番語歌堂」は。
これでは権力とは無縁だろうと思わざるを得ない。
「第二十三番音楽寺」のネーミングもいいが、「第五番語歌堂」も捨てがたい。
開基者本間孫八と夜を徹して歌道を談じ合った旅僧が、観音の化身だったというのが寺縁起。
だから「語歌堂」となった。
本尊が准胝観音であるのも珍しい。
日本百観音霊場中、准胝観音を本尊とするのは西国「第十一番上醍醐寺」とここ「語歌堂」だけである。六観音の説明に、聖観音、十一面観音、千手観音、如意輪観音、馬頭観音の五つをあげ、六つめに「真言宗では准胝観音、天台宗では不空羂索観音が加わる」と書かれている。
仁王門の軒下に武甲山。
電線がなければ最高な構図なのだが。
予定では今日はこれで終了。
まだ2時である。
「えっ、もう終っちゃうの」と一人ごちた。
巡礼を終えてからいろいろなコース設定を見たが、歩きでも初日は最低十カ寺、というのが多い。
5カ寺しか回らないのだから、2時に打ち上げになるのも当然だ。
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