第二十八番 石龍山 橋立堂 (曹洞宗) 08.11.11


「第二十八番橋立堂」の印象を決定的にしているのは、本堂を包むように聳え立つ石灰岩の直立した大岸壁であろう。
ここは武甲山の西端の麓で、この岸壁の裏は採石場になっている。
岸壁の高さは65メートルだとか、僕のカメラのレンズでは頂上まで捕らえられないほど高い。














「第二十八番橋立堂」の本尊は、馬頭観音である。
だから、馬の絵馬は勿論、左甚五郎作と言われる馬像や馬の銅像まである。
交通、運搬手段を馬に頼っていた頃は、馬を引いた参詣者でさぞ賑わったことだろう。








観音堂へ上る石段の左に納経所がある。
入り口の上に「橋立鍾乳洞入口入場券売り場」と看板。
「秩父札所」の中で「第四番金昌寺」と並んで、「橋立堂」が参詣者が多いのだが、その理由がこの鍾乳洞。             ここが札所であることを知らずに、鍾乳洞を目的に訪ずれる人の方が多いのではないか。
鍾乳洞は長さ130メートル。
「橋立堂」の奥の院と言われ、かつては修験者たちの修行の場だった。
だからか、入ってすぐのところに馬頭観音石像があった。








中は鍾乳石が垂れ下がり、足元からは石筍が突き出している。
鎖につかまって上る狭く険しい箇所もある。
観音だ、如来だ、竜だと鍾乳石の形を説明してあるが、「そう言われればそうかな」という程度のもの。
この「弘法大師の後姿」などは全く理解不能だった。
外へ出たら、入口に向かう道が下へ下がる坂道になっているので、鍾乳洞の中で上へ上へと上がってきたことが分かる。
「もう一度入ってはならない」と書いてあるが、「もう一度入りたい」なんて言う、そんな酔狂な人がいるのだろうか。

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